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手の外科

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診療内容紹介

手・手首が痛くて困っている患者様へ

複雑な構造ゆえに、手関節の専門ドクターが一般的な医療施設にはほとんどいません。そのため、正確な診断がつかないまま何ヶ月間も手関節の痛みが持続することがありますが、当院では、日本手外科学会から認定を受けた“手外科専門医”4名に、研修医を含めた総勢9名の整形外科医が、手関節の臨床および解剖学的・運動学的研究に基づき、肩や肘を含めた上肢全体の機能再建を総合的・専門的に行っています。また、急性期病院でありながら、7名の作業療法士による集中的なハンドテラピーを受けることができ、救急時・急性期・入院・外来を問わず、治療完結まで安心してお任せいただけます。上肢におけるすべての機能障害に、最高の水準の治療を提供できる「最後の砦」です。あきらめる前にぜひ一度受診してみてください。

主な治療対象

外来受診の方法

手の外科の診察は毎週月曜日および木曜日の午後1:30-4:30です。
整形外科外来に電話で予約して、できるだけ紹介状、MRIなどのフィルムを持って受診されるようにお願いします。

当院での治療方法

TFCC損傷の治療法

TFCC(三角線維軟骨複合体)は、手首の小指側にある靭帯性軟骨で、その組織が損傷することで慢性、難治性の手首の痛みが生じます。手首を小指側に曲げた時、タオルを絞るとき、ドアノブを回すとき、フライパンややかんなど重いものを持つとき、手をつくときなどに痛みがある方はTFCC損傷が疑われます。TFCC損傷は、近年解明されたばかりで、診断・治療には高度な知識と技術が必要なため、一般の整形外科では、普通の捻挫だといわれ見逃されてしまいがちです。ところが湿布や痛み止めを処方されても、3〜4カ月たっても治りません。中にはおかしいと思いながら、適正な治療がなされず1年以上も痛みを我慢したという患者さんもいます。TFCC損傷は、交通事故や自転車で手首をひねったり、転倒して手をついたりすることが原因となります。スポーツ障害の一つともなっています。

TFCC損傷の診断には、まず手外科疾患のエキスパートが徒手検査を行います。実際に患者さんを触って診察し、圧痛、運動時痛などを確認します。欠かせないのが、画像検査です。当院では独自に開発した関節造影CT(コンピューター断層撮影)法を行います。これにより軟骨や靭帯の状態をより詳細にみることができ、MRI(核磁気共鳴画像法)より精度の高い診断が可能になっています。

(上)3㎝の小さな皮切で行う骨端部での尺骨短縮術 (下)6〜8㎝の皮切の骨幹部での尺骨短縮術

復帰を早めるスポーツ損傷低侵襲手術など、患者さんに合った治療法を提案します

 的確な診断が実現できれば、それに合った治療法を選択できます。TFCC損傷の場合、まずは保存療法です。患部の固定による局所安静、そして局所麻酔剤入りのステロイドの注射で炎症を抑えます。患部の固定では、オリジナルの装具(シグマブレース)を使用しています。従来の装具は、手首が小指のほうに曲がってしまったため痛みが生じていました。2014年に開発したシグマブレースは、手の甲のところに金属補強板を入れることで、小指のほうに曲がらないよう工夫したものです。約8割がそれらで改善しますが、症状が改善されない場合は手術が選択肢の一つになります。

 手術では、内視鏡によるTFCC修復術や尺骨短縮術など施行します。ただ、一般的な骨幹部の尺骨短縮術の場合、6〜8㎝の皮切で金属プレートを入れて、5~6本のボルトで留めます。骨がつくには約5〜6か月かかり、骨が癒合すると今度は金属プレートとボルトを取り外す手術を行わなければなりません。そこで考え出したのが、手首に近い骨端部での短縮術で、三角形に切除して折り曲げ、固定します。これだと皮切が3㎝ほど、骨がつくのに約2〜3か月で済み、固定も1本のボルトだけで大丈夫なため、再手術の必要もありません(右図)。靭帯が切れている場合は、TFCC縫合術を行います。ただ、時間がたつと縫合できないため、その場合は自分の筋腱を移植するTFCC再建術などで対処します。

TFCC損傷はまだ認知度が低い疾患ですが、あきらめずにぜひ一度当院を受診してください。

キーンベック病に対する小侵襲手術

手関節の月状骨が壊死を起こすキーンベック病に対する手術には橈骨短縮術がもっとも一般的ですが、手術の傷が約10cmとおおきく(図1)、しかも長い金属プレートを用いるため治癒後にもう一度抜釘術をすることが多いというデメリットがあります。われわれはより小皮切・低侵襲で、かつ効果的な手術をめざして有頭骨部分短縮骨切術を開発しこの方法を施行してきました。この方法では手背にわずか3cmの皮切を加えるだけですみ(図2)、しかもスクリュー一本しか使いませんので抜釘術が必要ありません。治療成績は従来法を上回る成績を達成しています。

舟状骨骨折に対する小皮切手術

舟状骨は形が複雑で、X線写真ではその立体的な形態がわかりにくいため、一般的に舟状骨骨折の手術には約3cmの皮切を加え、手術時間は1〜2時間ほどかかります。当院では解剖研究、動作解析研究に基づいた効率よい手術をおこなうため、約0.8cmの小皮切を用い約30分で手術が終了します。症例によっては局所麻酔で行います。

小皮切手術

コンピューター3次元画像解析システムを利用した新しい治療法

大阪大学で独自に開発した手根骨や肘のコンピューター3次元画像解析システムを用いて、舟状骨偽関節、前腕変形治癒、リウマチなどの治療に応用しています。同研究はアメリカ手の外科学会で8回受賞、国内でも3回受賞するなど高い評価を受けています。 (研究業績参照)

コンピューター3次元画像解析システムを利用した新しい治療法

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