- がん医療センター -
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2014年4月に「行岡病院 がん医療センター」を開設し、大阪大学放射線治療科の協力を得て最新の高精度放射線治療装置、トモセラピー(Tomotherapy TM)による放射線治療を提供しています。これまで2年、施設として経験を積んでまいりました。がん治療医、放射線腫瘍医、診療放射線技師、および医学物理士が専用のコンピュータを用い治療の計画を立て、その患者さんに最もよい治療計画を作成し、きっちりとした精度管理のもと高精度放射線治療を実施させていただいています。
私の専門が脳神経外科(脳腫瘍)という関係上、脳腫瘍が80%近くを占めております。症状を改善・予防する目的の放射線治療(緩和照射)や初期治療としての放射線治療のみならず、再発や転移に対しても積極的に放射線治療を行っています。しかし、まだ余裕がありますのでご紹介いただければ幸いです。
放射線科は、最新のCTスキャンシステムや、静穏設計で患者へのプレッシャーを抑えた最新型のMRIなどを導入し、高解像度の画像を提供する(検査セクション)と、人に優しい高度な医療に対応する放射線治療部(治療セクション)に分かれています。院内には“がん医療センター”も開設されており、最新鋭高精度放射線治療装置「トモテラピー」による治療を行っています。また、規定の研修を修了したスタッフが、患者様の術後をサポートする“がん患者リハビリテーション科”では、身体機能の維持・向上や、再発予防のための食事指導・栄養指導をはじめ、抗がん剤による副作用のとう痛改善につとめています。
ガンマナイフのように頭部をピンで固定する必要がなく、頭部専用マスクを用いて固定(フレームレス)するために、苦痛を与えることなく照射が可能です。
がんは、各個人さまざまな形をしており、いろいろな部位に存在します。周囲に大切な臓器があることもあります。周囲の健常臓器への影響を最低限に抑え、かつ病巣の形に合わせて高精度に腫瘍を狙い撃ちできるという、理想的な放射線照射機器がトモセラピーです。IMRT(強度変調放射線治療)、IGRT(画像誘導放射線治療)という技術を中心に、準備時間および照射時間を短縮することができました。外観も治療行程もCTスキャンをうけているような感じで治療が苦になりません。
さらに、トモダイレクト照射法が追加されたため、全脳照射のようなIMRT以外の照射も可能となりました。
当院のがん医療センター外来受診
主治医からの紹介状をお持ち下さい。適応を判断し、照射の日程を調整させていただきます。
CT撮影および身体固定具の作成
放射線治療を行うために必要な固定具の作製を行い、CT撮影を行います。
トモセラピー治療
1回の治療時間はそれぞれの場合で異なりますがおよそ10~20分程度です。治療部位によっては、通院治療も可能です。お体の状態により通院が困難な場合は入院で対応させていただきます。
当院のがん医療センター外来受診
主治医からの紹介状をお持ち下さい。適応を判断し、照射の日程を調整させていただきます。
平成27年度 照射した疾患名と症例数(平成27年4月〜平成28年3月)
脳腫瘍 | 58 |
---|---|
悪性グリオーマ | 18 |
悪性リンパ腫 | 5 |
髄膜腫 | 5 |
神経鞘腫 | 0 |
転移性脳腫瘍 | 21 |
その他 | 6 |
脊髄腫瘍(転移含) | 3 |
乳癌(温存術後照射) | 3 |
緩和照射 | 7 |
肺がん(転移含) | 2 |
食道がん | 7 |
前立腺がん | 1 |
その他のがん | 5 |
合計 | 83 |
平成26年度 照射した疾患名と症例数(平成26年4月〜平成27年3月)
脳腫瘍 | 53 |
---|---|
悪性グリオーマ | 20 |
悪性リンパ腫 | 4 |
髄膜腫 | 12 |
神経鞘腫 | 3 |
転移性脳腫瘍 | 14 |
乳癌(温存術後照射) | 6 |
緩和照射 | 6 |
転移性肝がん | 3 |
合計 | 68 |